ラトビアの人々は家族を大切に思い、敬虔な気持ちで自然と向き合う、控えめな人達ですが、他国の文化に関しては理解を示します。なぜなら何世紀もの間、他国の文化と融合し、ラトビア独自の様式はとどめたまま独特の文化を育んできたためです。
豊かな文化的歴史的遺産
ラトビアには文化的にも歴史的にも豊かな遺産があり、古代の言語(唯一ラトビア語とリトアニア語が、現在もバルティック語派に属しています)が未だに残っ ています。数多く残っているダイナス(民謡)はラトビア独自のもので、世界中を探しても見当たらず、UNESCOの無形遺産に登録されています。またリガ 歴史地区もUNESCOの世界遺産に登録されています。リェルヴァーデ・ベルトはとりわけユニークで、民族衣装の一部なのですが、宇宙やラトビア人の起源 などの情報が織り込まれています。
古代聖地と神秘
ラトビア人の先祖はちょっと変わっていて、神と対話することができ、預言者、魔術師であったと、研究者は主張しています。ラトビアにはポカイヌス・ フォレスト(Pokai?u forest)というストーンヘンジがあり、石が積み上げられ一風変わったエネルギーが感じられる古代遺跡です。ここから放射されているエネルギーは、宇 宙から確認できると言われています。
ヅィライス・カルンス(Ziais kalns):「ブルーマウンテン」と呼ばれ、Pokai?iと似た空間で、ヴァルミエラからさほど遠くなく、ヴィゼメ北東部にあります。この山は青い霧 で覆われていて平らな湿地にあります。ここは古代礼拝の場、聖なる林であり聖地です。1970年初頭、ブルーマウンテンのマルタが丘のふもとに住んでい て、彼女は優れた神霊治療師、女性預言師であり、その偉業は今でも語り継がれています。
他の伝説としては、テンプル騎士団の宝や神秘的な聖杯がラトビアに隠されているという説があります。歴史家はテンプル騎士団の宝はタルシの近く、アルークスネ寺院の丘で見つかると仮説をたてています。第二次世界大戦の間、後者はナチスによって証明されました。
教会と教え
ラトビアでは教えや教訓が重んじられています。キリスト教国なので壮大な教会(リガの大聖堂、アグルアナのアグルアナ聖堂、ラトガレのシカウネ教会など多 数ありますが、異教の伝承も未だに残っています。ダイナスは今でも歌われているが、特に夏至祭、聖ヨハネの日に歌われます。一年でもっとも夜が短い夏至の お祭りには、焚火を囲んで座り、夜明けを待ち、朝露を浴びて、伝説的なシダの花を探しに出かけます(愛の喜びを示す)。ラトビア人は素晴らしい歌い手で、 民謡はラトビア人によって独特なフォームとなります。歌と踊りの祭典はとても人気があり、何千人もの歌手やダンサーがラトビア全土から集まります。
現代のラトビア
これまで述べてきたことは何世紀にもわたり吟味され価値あるものであり、不滅の伝統です。しかし、ラトビアが独特なのは、単に古いだけでなく現代的だから です。異教の伝統や伝承は、現代ヨーロッパの人々とラトビア人を隔てるものではありません。我々は自国の文化だけでなく、経済や技術面での功績を誇りにし ています。ラトビア人はEXPO 2010やトリノオリンピックの閉会式で世界を驚かせました。閉会式での風のトンネルの中を飛ぶエアロディウムは、ラトビアが独自に開発したもので、ラト ビアのスィグルダで実際に体験できます。